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遺族基礎年金の受給要件と受給額
被保険者が亡くなったときに遺族の生活を支えるために支給されるのが遺族年金です。
国民年金から支給されるのが遺族基礎年金、厚生年金から支給されるのが遺族厚生年金です。ではまず、遺族基礎年金からみていきましょう。
遺族基礎年金の受給要件
遺族基礎年金の受給要件は上記の3つになります。以下に詳しく解説します。
①遺族の要件
亡くなった方に生計維持されていた「子」、または「子のいる妻」に遺族基礎年金が支給されます。ここでいうところの「子」とは、18歳になる年度末までの子、または20歳未満で障害等級1級・2級に該当する子を指します。
遺族基礎年金のポイントは、夫には支給されない点と子どもが18歳になる年度末には失権してしまう点です。ただし、子どもが障害等級1・2級の場合は20歳までとなります。
②亡くなった方の要件
遺族基礎年金はご覧の項目のいずれかに該当する方が死亡した場合に、先ほどの要件を満たした遺族に対して支払われます。
- 国民年金の被保険者
- 国民年金の被保険者であった方で、国内に住所がある60歳~65歳までの方
- 老齢基礎年金をもらっている方、またはもらう資格のある方
③遺族基礎年金の保険料納付要件
遺族基礎年金を受給するためには、亡くなった方の保険料納付済期間が全被保険者期間の3分の2以上あることが必要です。
つまり、保険料滞納期間が3分の1を超えると遺族基礎年金を受給することができなくなります。
なお、平成28年4月1日より前に死亡した場合、直近1年間に滞納がなければ保険料納付要件を満たしたことになるという特例があります。ただし、死亡日において65歳に達していないことが必要です。
遺族基礎年金の受給額
遺族基礎年金の基本額は年間79万円程の金額です。妻が受給する場合は子の加算が行われます。子どもの数と受給できる年金額をまとめるとこのようになります。
子のある妻が受給者の場合、子供の人数に応じて表の通り加算がなされます。一方受給者が子どもだけの場合は、子の加算の考え方が異なり、子ども1人の場合は基本額のみとなり、子ども2人以上が受給者となれば加算額がプラスされます。